消滅時効援用通知書の書き方や送る際の注意点

借金も時効で消滅しますが、年月が経過しただけで時効となるわけではありません。

時効を援用するという意思表示をしなければなりません

消滅時効に関するルールは、2020年4月に民法が改正されたことにより変更になっている箇所があります。

しかし2020年4月1日より前に借りた借金に関するルールはこれまで通りです。

2020年4月1日以降に借金をした場合、改正された新しい民法のルールが適用されますのでご注意ください

この記事では、2020年4月1日よりも前に借りた借金の消滅時効援用について、消滅時効援用通知書の書き方や送る際の注意点について解説していきます。

時効の援用とは?

権利を行使せずに一定期間が経過した場合、権利が消滅し、その後はその権利を行使することができなくなります。これを消滅時効といいます。

しかし、5年または10年借金を返済せずに放置していたというだけでは返済義務が消滅するわけではありません。

消滅時効によって借金の返済義務を消滅させるには、時効の援用を行わなければなりません

時効援用は、消滅時効援用通知書を作成し、内容証明郵便で送るのが一般的です。

消滅時効援用通知書の書き方

では、消滅時効援用通知書はどのように書けばよいのでしょうか。

特に決められた方法があるわけではありませんが、当事者やどの借金について時効を援用するのかなどが特定できなければなりません。

以下詳しく見ていきましょう。

①当事者が特定できる情報

まずは、誰から誰に時効を援用するのかを特定できる情報が記載されてなければなりません

通常、債権者(お金を貸してくれた人や会社)については住所・氏名(または会社名)債務者(お金を借りた人)については、住所・氏名・生年月日を記載します。

②どの借金について時効を援用するのかが特定できる情報

どの借金について時効を援用するのかも特定できなければなりません

同じ債権者から複数の借り入れがある場合もあるからです。

どの借金についてかを特定するには、会員番号・契約日・借入日などを記載します。

③消滅時効が完成していることがわかる情報

消滅時効が完成していなければ時効の援用はできません

消滅時効が完成していることがわかる情報として、最終取引日を記載します。

④消滅時効を援用するという意思表示

ただ当事者と借金について特定しただけでは時効の援用をしたことにはなりません。

時効を援用するという意思表示をしなければなりません。

「時効を援用します」という文言を必ず記載しましょう

これら4つの項目すべてを記載すれば時効を援用することができます。

しかし、実務上は信用情報機関に登録している事故情報を抹消してもらうようお願いすることがほとんどです。

こちらも記載しておいた方がよいでしょう。

消滅時効援用通知書を送る際の注意点

時効援用通知書を送る際にはいくつか注意点があります。

①内容証明郵便で送る

時効の援用は、時効を援用するという意思が相手に伝わればどのような方法でも構いません

しかし例えば口頭で伝えた場合、のちに言った言わないで争うことになる可能性などもあり、一般的には時効援用通知書を内容証明郵便で送ります

内容証明郵便は、記載した内容を郵便局が証明してくれるため、もしのちにトラブルになった場合の証拠にもなります。

内容証明郵便を送る場合には、文書を作成し郵便局の窓口へ行くか、電子内容証明で送ることも可能です。

文書を作成し郵便局に持参する場合、1枚につき何行以内、1行につき何文字以内と文字数が決められています。

また、3部作成し、押印や契印をしなくてはならないなど決まりがありますので、郵便局のホームページで確認して作成しましょう。

電子内容証明の場合にはテンプレートがダウンロードできるようになっていますので、郵便局の電子内容証明サービスのサイトを確認してください。

②時効が完成していなかった

5年または10年返済をしていなかったので、時効が完成していると思っていた場合でも実は時効になっていない場合があります。

貸金業者としては、時効の援用をされないよう、時効を中断するためにさまざまな手を打ってくることがあります。

時効が中断されると、またはじめから時効のカウントをし直すことになります

時効が中断される場合

債務の承認

債務の承認をすると時効が中断されてしまいます

債務の承認とは、債務があること(借金があること)を認識していることを口頭や文書で示したり、返済するなどの行為によって借金の返済をする意思があることを示すことなどです。

請求

債権者が債務者に対し、借金を返済するよう請求してくると時効が中断します

具体的には、裁判所で訴訟を起こされた場合や支払督促を申し立てられた場合です。

また、裁判外であっても、債権者が債務者に対し催告(借金を返済するように求める書面を内容証明郵便などで送る)を行った場合には、催告後6か月は時効が進行しなくなるため、その間に訴訟提起や支払督促の申立てを行えば時効は中断します。

差し押さえ

債権者が債務者に対し、財産の差し押さえや仮差し押さえを行った場合も時効が中断します

請求なんてされていないし、ましてや裁判なんて何も届いてないし、という方でも知らない間に時効が中断されていた場合もあります。

現在の居場所を債権者に知られていない場合には、訴状など裁判に関する書類が届いていなくても実は判決を取られていたというケースもあります。

また、時効が完成した後であっても、債務の承認をすれば時効の援用はできません

時効完成後に債権者が裁判を起こしてきた場合にも、もう時効だから放っておこうと放置したら、債権者の主張のとおりの判決が出てしまいます。

裁判の中で消滅時効が完成していることを主張する必要があります

まとめ

時効援用通知書を書いて内容証明で送ること自体は難しいことではありません

しかし債権者も時効が完成するまで何もせずにいることはあまりありません。

時効が中断されているかもしれないことも考え、弁護士に相談することをおすすめします

個別の事情については弁護士に相談するとよいでしょう。

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