みなし弁済とはどんな制度?グレーゾーン金利との関係とは?

みなし弁済やグレーゾーン金利、あまり馴染みのない言葉ですが、過払金の請求を考えている方にとっては、インターネットなどで目にしたことがある言葉かもしれません。

みなし弁済とはどのような制度なのでしょうか?みなし弁済は旧貸金業規制法(以下では,「貸金業法」といいます。)にあった制度で、現在は廃止されています。

しかし過払金請求においては、深く関わってくる制度ですので、グレーゾーン金利との関係も含めて、こちらの記事でご紹介します。

グレーゾーン金利とは何? 利息制限法と出資法

みなし弁済とは何か?というのに密接にかかわってくるのが、グレーゾーン金利です。
この点について注目すべき法律は2つあります。利息制限法と出資法という法律です。

各法律で上限となっている金利には差があり、その金利差の部分をグレーゾーン金利といいます。

具体的には、利息制限法の上限金利15%~20%(※1)を超え、改正前の出資法の上限金利29.2%(※2)の範囲内の金利のことです。

※1 利息制限法の上限金利については以下のとおりです。

10万円未満 年20%
10万円以上100万円未満 年18%
100万円以上 年15%

※2 平成18年12月に法律が改正され出資法の金利の上限は20%とされています。

では、貸金業者は、なぜグレーゾーン金利での貸し付けを行っていたのでしょうか。
改正前の出資法においては、上限金利29.2%を超える金利で貸し付けを行った場合、貸金業者は刑事罰の対象とされていました。

一方で、利息制限法においては、上限金利15%~20%を超える金利で貸し付けた場合、上限を超えた部分の利息は無効となりますが、出資法のように刑事罰の対象となるわけではありません。そのため貸金業者は、利息制限法の上限金利15%~20%を超え、出資法の上限金利29.2%の範囲内での貸し付けを行っていたのです。

このグレーゾーン金利の部分について、本来支払わなくてよかった利息を多く支払い過ぎているので返してもらおうというのが、「過払金返還請求」と呼ばれるようになった所以です。

みなし弁済とは? みなし弁済が認められる条件

それでは、みなし弁済となどのような制度なのでしょうか。

みなし弁済とは、利息制限法の上限金利15%~20%を超えていても、貸金業法に規定された条件を満たせば有効な弁済があったとみなす、というものです。

みなし弁済が認められる条件は以下の5つです。

  1. 貸主が貸金業登録されている貸金業者であること
  2. 貸主が、貸付の際に、法律の要件を満たす書面を借主に交付したこと
  3. 貸主が、弁済を受領した際に、法律の要件を満たす書面を借主に交付したこと
  4. 借主が利息の支払いと認識して約定利息を支払ったこと
  5. 借主が任意に約定利息を支払ったこと

そこで、貸金業者等は、利息制限法の上限金利を超えていても、これらの条件を満たせば有効な弁済があったとみなされるものとして、グレーゾーン金利での貸付を有効なものとして取り扱い、過払い金の返還を拒んでといたのです。

みなし弁済の撤廃 現在はどうなっている?

このような債務者(お金を借りている人)にとって大変不利な制度でしたので、平成18年1月13日、最高裁判所の判決において、みなし弁済はほとんどの場合において認められないという判断が出ました。

その結果、平成18年の貸金業法の法律の改正により、みなし弁済は廃止されました。

前述のとおり、現在では、出資法の上限金利が29.2%から20%に引き下げられています。出資法と利息制限法の上限金利の差は残っていますが、この金利差の範囲内で貸し付けをした場合には、行政処分の対象となります。

また、出資法の上限金利である20%を超える金利で貸し付けをした場合には、刑事罰の対象となります。

みなし弁済のまとめ

少し難しい制度でしたが、おわかりいただけましたでしょうか?

みなし弁済については、現在は廃止されている制度ではありますが、依然として過払金の請求をした際にみなし弁済を主張してくる貸金業者等もいますので、注意が必要です。
個別の事情については弁護士に相談することをおすすめします。

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