個人再生で友人や親族からの借金だけ別に返済するのは可能?

消費者金融やクレジットカード会社など以外に、友人や親族から借金をしているという方もいらっしゃいます。

借金をする際、「必ず返すから貸してほしい」「絶対に迷惑はかけないから」などと言って借金をお願いしていることもあり、友人や親族への借金だけはきちんと返済したいと考えている方も少なくありません。

しかし、個人再生をした場合、特定の人にのみ返済することはできません

もし友人や親族への借金にだけ返済をしてしまうと、偏頗弁済(へんぱべんさい)といわれる行為にあたり、個人再生における債権者平等の原則に反することになってしまいます。

最悪の場合、個人再生が失敗してしまう可能性があります

この記事では、個人再生で友人や親族からの借金だけ別に返済するのは可能?について解説していきます。

個人再生とは

まずは個人再生とはどのような手続きか、簡単に説明いたします。

個人再生は、裁判所に申立てを行う法的整理です。

裁判所から再生計画の認可決定を受け、借金の金額を減額してもらうことができます

借金を概ね5分の1から10分の1までカットし、原則3年で返済していく手続きで、残りの借金については支払義務がなくなります。

弁済しなければならない金額は負債額に応じて異なりますが、目安は以下のとおりです。

負債額 最低弁済基準
100万円未満 全額
100万円以上500万円未満 100万円
500万円以上1500万円未満 借金額の5分の1
1500万円以上3000万円未満 300万円
3000万円以上5000万円以下 借金額の10分の1

※この負債額に応じた最低弁済基準と、不動産や自動車などの財産の価値の総額の高い方で再生計画案を作成します。

住宅ローンが残っている場合、住宅ローンの特例を利用すれば、住宅ローンは支払い続け、そのまま自宅に住むことも可能です

個人再生は、再生計画に則り弁済を続けていかなくてはなりません。

継続または反復した収入がなければ個人再生を利用することは難しいでしょう

すべての債権者を平等に扱わなければならない

個人再生において、すべての債権者を平等に扱わなければならないという債権者平等の原則があります

たとえば、債権者が3名いて、Aから100万円、Bから200万円、Cから300万円の借金があったとします。

債務者は個人再生で返済する借金の金額を減らすことができますが、A:B:Cには借金した金額に応じた比率、この例の場合には1:2:3の割合で返済しなければなりません。

Aが友人だったとして、友人のAにだけは全額返済するなど特定の債権者にのみ返済することを偏頗弁済(へんぱべんさい)といい、禁止されています。

偏頗弁済(へんぱべんさい)をしてしまった場合

では、偏頗弁済をしてしまった場合はどうなるのでしょうか?

個人再生では、先述のとおり裁判所から再生計画の認可決定を受け、借金の金額を概ね5分の1程度に減額してもらうことができます。

債務の総額に応じた最低弁済額か不動産や自動車などの財産の価値の総額のいずれか高い方の金額で再生計画案を作成し、認可されれば再生計画の通りに返済していきます。

偏頗弁済をしてしまった場合には、偏頗弁済をしてしまった金額を上乗せして再生計画案を作成することになります。

偏頗弁済をしたことを隠したり、再生計画案に偏頗弁済した金額を上乗せしていなかった場合には、再生計画が認められない可能性が高くなります

債務や偏頗弁済を隠してはいけません

友人や親族からの借金だけすべて返済したいので、借金があること自体を隠して個人再生の申立てをする、ということは可能なのでしょうか。

個人再生では、すべての債権者を平等に扱わなければならないのは先述したとおりです。

個人再生は裁判所に申立てを行う手続きで、一部の債権者だけを申告せずに申立てを行ってはいけません

もし債権者を隠して手続きをしようとした場合でも、通帳や各種財産に関する書類、債務に関する書類、収支などを確認する弁護士や裁判所にはバレてしまうでしょう。

一部の債権者だけを隠して申立てをした場合には、個人再生の許可が下りずに失敗してしまうこともあり得ます

偏頗弁済してしまったことを隠すことも同様です。

個人再生の申立てに必要な書類を弁護士や裁判所が精査すればバレてしまうでしょう。

偏頗弁済をしてしまった場合には必ず申立代理人弁護士に相談してください。

まとめ

このように、個人再生において友人や親族からの借金だけを別に返済するということはできません。

もしどうしてもお世話になった友人や親族には全額返済したい、という場合には、任意整理を検討するとよいかもしれません。

任意整理であれば、整理する対象を選ぶことが可能です。

借金の総額や、どのような財産があるかなどによってどの方法を選択するのがよいかは異なります。

個別の事情については弁護士に相談することをおすすめします。

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