自己破産の免責ってどんなもの?効果や免責不許可になった場合の対処法

自己破産の手続きは、破産手続免責手続の2つの手続きから成り立っています。

自己破産をして借金の支払義務の免除を受けるためには、免責許可を得ることが必要です。

では、この免責というのはどのようなものなのでしょうか?

この記事では、免責の効果や免責不許可になった場合の対処法について解説していきます。

自己破産の免責ってどんなもの?免責の効果とは

自己破産では、破産手続免責手続の2つの手続きをすることになります。

破産手続は、破産者の財産をお金に換えて債権者に公平に分配する手続きです。

免責手続は、法律上の支払義務を免除して、破産者の経済的な立ち直りを助ける手続きです。

裁判所から免責許可決定が出ると、税金や罰金、養育費、その存在を知りながら債権者一覧表に記載しなかった債務、加害意図に基づいた不法行為の損害賠償債務などの債務を除き、債務の支払い義務が免除されます

免責不許可になる場合

自己破産の申立てをしたら必ず免責許可決定が出るわけではありません。

どのような場合に免責不許可になってしまうのでしょうか?

以下の免責不許可事由に該当すると免責許可決定が出ないことがあります。

1.不当な財産隠しや財産の価値を減少させる行為

自己破産手続きで財産を没収されるのを避けるために、財産を隠したり、わざと財産の価値を減少させる行為です。

たとえば、自宅を処分されたくないからと名義を自分から別の家族に変更するなどがこれにあたります。

悪質な財産隠しがあった場合には、免責許可を得られないだけでなく、詐欺破産罪として罪に問われる可能性もあります

2.不当な債務負担

破産をするのにわざと借金をしたり、あえて闇金のような高利貸しからお金を借りたりすることや、クレジットカードで購入したものを売却して現金化したりすることです。

商品券や新幹線のチケットなどクレジットカードで購入し、金券ショップで売る行為もこれに該当します。

3.不当な偏頗弁済(へんぱべんさい)

自己破産をする場合には、各債権者への返済は平等に扱わなければなりません。

弁護士に依頼すると、すべての債権者への返済を止めることになります。

特定の債権者にだけ優先して借金を返済してはいけません

4.浪費や賭博その他射幸行為

収入に見合わないような浪費が原因で借金をした場合などです。

高級レストランでの飲食や、高級ブランド品の購入などが度を越えていると、免責不許可事由となります。

また、パチンコや競馬などのギャンブル、株やFX、先物取引などの射幸行為(しゃこうこうい)が原因で借金をした場合もこれに該当します。

5.詐術を用いた取引

相手を騙して信用させて取引をした場合などです。

たとえば、年収をごまかしたり、返済できないとわかっているのに支払いができるふりをしてお金を借りたりすることがこれにあたります。

6.書類や帳簿などの隠滅・偽造

財産に関する書類や帳簿などを隠したり、改ざんしたりすると免責不許可事由となります。

7.虚偽の債権者名簿の提出

自己破産の申立てをする際、裁判所に提出する債権者名簿に虚偽の記載をしたり、一部の債権者を隠して記載しなかったりすると免責不許可事由になります。

8.裁判所が行う調査において、説明を拒んだり虚偽の説明をすること

自己破産の申立てがなされると、裁判所は申立書を確認し、不足している書類があれば提出や説明を求めます。

これを拒んだり、虚偽の説明をすると免責不許可になることがあります。

9.破産管財人の業務を妨害すること

破産管財人の業務を妨害することも免責不許可事由になります。

破産管財人に財産を引き渡さないなどがこれに該当します。

10.前回の免責許可決定から7年以内

自己破産申立てをする7年以内に免責許可決定などが確定している場合も免責不許可事由に該当します。

11.破産法で定められた義務を違反すること

その他、破産法に定められている義務に違反することも免責不許可事由となります。

免責不許可になった場合の対処法

免責不許可事由に該当する場合でも、破産に至った経緯や、破産者の事情によって免責を許可してもよいと裁判所が判断すれば免責許可決定が出ることがあります

それでも免責不許可になってしまった場合はどうすればよいのでしょうか。

①即時抗告をする

裁判所が免責不許可決定を出したことに対して不服を申し立てることができます。

免責不許可決定の通知を受領してから1週間以内に即時抗告をすればもう一度審査してもらうことが可能です。

ただし、即時抗告をしたからといって必ず免責不許可決定が覆されるわけではありませんので、申立てを依頼した弁護士と相談するとよいでしょう。

②個人再生や任意整理などを検討する

免責不許可決定が出たということは、借金の支払義務は免除されていないということです。

借金は残ったままですので、個人再生や任意整理など、ほかの方法で債務整理することを検討してもよいかもしれません。

個人再生の場合には、概ね借金を5分の1程度に減額してもらうことが可能で、自己破産とは違い借金をした理由は問われないためギャンブルや浪費などの免責不許可事由に該当した場合でも個人再生ならできる可能性もあります

ただし、免責不許可となった理由が悪質な財産隠しだった場合などには、個人再生も認められない可能性があります

任意整理は、多くの場合で元金が減ることはありませんが、将来支払わなければならない利息はカットすることが可能です。

③時効になるのを待つ

破産手続開始決定が出たということは、借金を支払う資力がないと裁判所が判断したということです。

債権者によっては、返済能力がないと諦めて、もう請求してこない可能性もあります

しかし、時効にはならないよう時効を止める措置をする債権者がいる可能性もありますので、すべての借金がうまく時効で消滅するかどうかはわかりません

まとめ

自己破産を申し立てて免責許可決定が出ると、一部の債務を除いた貸金業者からの借金などは支払義務が免除されます

免責不許可事由に該当する場合でも、裁判所の判断によって免責許可を得られる可能性もあるので、弁護士に相談してみましょう。

免責不許可になってしまった場合にも、その人の債務の状況や借金をした理由などによって、その後にとれる対処法も異なってきます。

個別の事情については弁護士に相談することをおすすめします

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