自己破産をしても起業できる?会社を設立する方法

自己破産をすると会社を設立できないと聞いたことがあるけど、起業できないの?と疑問に思っている方が少なくありません。

実は、従来の商法では破産者は取締役にはなれないという規定があったため、今でもそう思っている方がいるのではないかと思われます。

この記事では、「自己破産をしても起業できる?会社を設立する方法」について解説していきます。

自己破産をしても起業できる?

自己破産をしても起業することはできます

先に少し触れたとおり、2006年に新会社法が制定される以前の商法で規定されていた会社に関する法律では、取締役の欠格事由に破産者が含まれていたので会社を設立することができませんでした。

しかし現行の会社法では破産者は欠格事由から外れているため、破産者であっても取締役に就任することが可能です。

これと間違いやすいのが、委任契約終了による取締役の退任についてです。

社長(代表取締役)やその他の取締役は、会社員のように雇用契約を結んでいるのではなく、会社とは委任契約を結んでいます

民法では、委任契約は当事者である委任者または受任者のどちらかについて破産手続が開始された場合、その委任契約は当然に終了すると規定されています。

つまり、会社と取締役との委任契約は解除しなくても当然に終了になるため、取締役はいったん退任しなければなりません

破産者が取締役に就任することができないという規定は前述のとおり現行の会社法ではなくなっているため、その後株主総会などで改めて再任してもらえば取締役に就任することは可能です。

資格や職業の制限

破産者であっても取締役に就任することができるのですが、自己破産手続中には、一部の資格や職業に制限がありますので注意が必要です。

弁護士・司法書士・行政書士・税理士・公認会計士などのいわゆる士業や警備員・生命保険募集人などの資格や業種で起業をしようとしている場合には、自己破産手続中にはこれらの職業に就くことはできません。

免責許可の確定後であればこの資格や職業に関する制限は解除されます

自己破産後に会社を設立する方法

特に資金などは必要とせず、自分ひとりの腕だけでやっていけるような仕事であれば、会社設立の手続きを踏めば特に問題なく会社を設立することができるでしょう。

自己破産後に会社を設立する場合で問題になりやすいのは、事業資金をどうするかという点です。

自己破産をすると、信用情報機関に事故情報が登録されます。いわゆるブラックリストに載ると言われるものです。

ブラックリストに載ると5年から10年新たに借り入れをしたり、ローンを組んだり、クレジットカードを作ることができなくなります

では、どのようにすれば会社を設立できるのでしょうか。

  • ①あまり初期費用を必要としない業種で起業をする
  • ②事業資金を貯めてから起業する
  • ③5~10年が経過し、融資を受けられるようになってから起業をする
  • ④公的な融資制度を活用する

などの方法が考えられます。

④の公的な融資制度は、例えば日本政策金融公庫の融資制度で、再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)というものがあります。

利用できる対象者は、新たに開業する人または開業後おおむね7年以内の人で、次の全てに該当する場合です。

  • 廃業歴等を有する個人または廃業歴等を有する経営者が営む法人であること
  • 廃業時の負債が新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込み等であること
  • 廃業の理由・事情がやむを得ないもの等であること

もちろん審査があるため、必ず借り入れができるわけではありませんが、一度倒産させてしまったけど、もう一度チャレンジしたいという場合には非常にありがたい制度です。

まとめ

従前の商法の知識を持っていると、自己破産をしたら起業できないと考える方もいらっしゃるようですが、現在の会社法では破産者であっても取締役に就任することは可能です。

ただし、自己破産申立時に取締役になっている人は、破産手続開始決定が出ることで会社との委任関係は当然に終了してしまいます。

引き続き取締役として職務を行う場合には、改めて再任してもらわなければなりませんので注意が必要です。

自己破産をしても起業することができますが、資金繰りなどの面で苦労することはあるかもしれません。

また、自己破産をしたときに債権者となっていた銀行や、債権者であった消費者金融が銀行の系列の会社だった場合、その銀行では口座を開設するのが難しいことがあります

自己破産の際に債権者になっていた銀行や貸金業者とは関係のない銀行で法人の銀行口座を開設した方がスムーズかもしれません。

個別の事情については弁護士に相談することをおすすめします。

起業を考えている人は、自己破産をする際に依頼する弁護士に相談するとよいでしょう

相談無料 取立てストップ/借金問題は弁護士の力で解決・減額できます!/お困りの方は今すぐご連絡ください。

0120-949-229
メール相談フォームはこちら