会社が倒産したら経営者も破産すべき?法人破産と自己破産の関係

新型コロナウイルスの影響もあり、様々な業界で厳しい状況が続いています。会社の資金繰りがいよいよ立ち行かなくなり、会社の破産を決意したとき、個人である会社の代表者も自己破産しなければならないのでしょうか?

この記事では、会社が倒産したら経営者も破産しなければならないのか?法人破産と自己破産の関係についてご説明します。

会社(法人)と個人は別人!会社が倒産しても経営者は破産しなくてよい

会社が倒産(=法人破産)したからと言って、経営者も自己破産しないといけないかというと、そうではありません。

代表者や取締役、理事などは法人とは別の個人ですので、会社が倒産(法人破産)をしても必ずしも自己破産をする必要はありません。

会社が負っている債務を代表者など経営陣が引き継いで支払っていかなければならない、というようなこともありません。

ただし、会社の債務の連帯保証人など、保証人になっている場合には会社が倒産すると連帯保証人等になっている代表者や取締役、理事などはその債務の支払い義務があります。

個人としてその債務の支払いを行えない場合には自己破産をすることになります。もちろん、債務の金額などによっては自己破産ではなく個人再生や任意整理などを選択することが可能な場合もあります。

中小企業が銀行から融資を受ける際には、ほとんどの場合で法人の代表者個人が連帯保証人になっているはずです。

法人破産をして、会社が返済できなくなった場合には、金融機関から連帯保証人等に対して一括で返済することを請求してきますので、注意が必要です。

法人破産をしても、経営者には全く責任がないのか?

では、会社の債務の連帯保証人等になっていなかった場合、法人破産をしても経営者には全く責任がないのでしょうか?

代表者や取締役は、会社法などで会社に対して義務を負うことが定められています。善良な管理者の注意義務や、会社のために忠実に職務を行わなければならないという忠実義務です。

これらの義務に違反し職務執行を怠った場合、それによって生じた損害を賠償する責任があるとされています。

また、取締役が職務を行うにあたって悪意または重大な過失があったとき、それによって第三者に生じた損害を賠償する責任もあります。

ただ単に、経営がうまくいかず、なかなか売り上げが上がらなかったから倒産するというだけでは代表者や取締役が責任を問われることはないと考えてよいでしょう。

会社から借り入れをしている場合はどうなるのか?

もし代表者等が会社から借り入れをしている場合はどうなるでしょうか?

会社からの借り入れは返さなければなりません。会社が破産するからといって返さなくてよくなるということはありません。破産管財人から返還を請求され、返済しなくてはならなくなります。

実際には借り入れをしていたわけではないけど、帳簿上借入していたというような場合でも、破産管財人から返還を請求される可能性があります。

まとめ

会社を倒産させたら(法人破産をしたら)、経営者も自己破産しなければならないわけではありません。

ただし、中小企業の場合、銀行などから融資を受ける際に多くのケースで代表者が連帯保証人になっているので、法人破産と同時に代表者個人の自己破産もすることが多くあります。

注意義務を怠って職務をしたなどでなく、経営がうまくいかずに倒産するに至ってしまった場合には経営者が責任を負うことも特にありません。

とは言え、取引先や従業員に申し訳ないなど、いろんな感情から法人破産を迷っている方も少なくありません。状況が悪化する前に、一度弁護士に相談されてみてはいかがでしょうか。

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