動産執行とは?手続きの流れや回避する方法

借金の滞納を続け、裁判を起こされても放置していると、銀行口座や給与を差し押さえされてしまう可能性があることはどこかで聞いたことがあるかもしれません。

しかし実はそれだけでなく、たとえば自宅にある現金、絵画や骨董品、時計や宝石などの動産も差し押さえられてしまう可能性があります。

この記事では、動産執行とは?手続きの流れや回避する方法について解説していきます。

動産執行とは?

動産とは、不動産(土地や建物など)以外の物のことで、動産執行とは動産を差し押さえることをいいます。

動産執行は、たとえば裁判で債務者に支払いを命じる判決が出たのに債務者が支払いをしない場合などにできる強制執行の1つです。

強制執行は、動産執行のほかに、銀行口座等預金債権などを差し押さえる債権執行や、土地や建物などを差し押さえる不動産執行もあります。

動産執行の手続きの流れ

では、動産執行の流れを見ていきましょう。

借金の返済をしていなかったからといって、いきなり債権者が動産執行をすることができるわけではありません。動産執行をするには、債務名義が必要です。債務名義とは、判決・仮執行宣言付支払督促・和解調書・調停調書・公正証書などです。

借金の滞納で動産執行になるケースは、債権者が裁判または支払督促の申立てをし、債務者に支払いを命じる判決または仮執行宣言付支払督促が出たのにも関わらず債務者が支払いに応じない場合、その判決や仮執行宣言付支払督促に基づいて強制執行をするという流れになることがほとんどです。

強制執行は先述のとおり、債権執行や不動産執行もあるので、動産執行をするかどうかは債権者次第ということになります。

債権者が動産執行をすると決めたら、裁判所に動産執行を申し立てます。動産執行は執行官が行います。動産執行が行われる日に執行官が債務者の自宅などに直接来て、動産を差し押さえます。

差し押さえられてしまうもの・差し押さえを禁止されているもの

動産執行で差し押さえをされてしまうものとしては、現金・絵画・時計・宝石・骨董品などが対象となります。

差し押さえを禁止されているものは、生活に欠くことができない衣類・寝具・家具・台所用品など、1か月分の生活に必要な食料および燃料、66万円以下の現金、仕事や生活のために欠くことができない器具などです。

動産執行を回避する方法

差し押さえをされるような物はないから大丈夫だ、当日鍵をかけて外出しているから大丈夫だろう、と思っていても、動産執行は行われます。差し押さえをされるような物がなくても、債務者の支払いを促す意味で動産執行をする債権者もいます。

また、当日鍵をかけて外出している場合でも、執行官に同行した鍵屋さんが解錠をし、動産執行は実行されます。

では、動産執行を回避するにはどうしたらよいのでしょうか。

①裁判を起こされる前に支払う

債務名義がなければ動産執行をされることはありません。借金を滞納している場合、滞納したまま放置していると裁判を起こされてしまう可能性があります。できるだけ早く支払いを行うことが重要です。

しかし、支払えるお金がないという状況だから滞納していることがほとんどです。その場合には、債務整理を検討し弁護士に相談するとよいでしょう。

②債務整理を行う

借金の返済ができずに滞納している期間が長くなると、裁判や支払督促を申し立てられてしまう可能性が高まります。返済ができなくなってしまったら、裁判などになる前に債務整理をすることを検討しましょう。

債務整理には3種類あり、任意整理・個人再生・自己破産があります。

任意整理は、債権者と債務者による話し合いで解決する方法です。多くの場合では、元金と合意する日までの利息や遅延損害金を3年~5年程度で分割して支払っていくことになります。任意整理をしなければ将来発生する利息も支払わなければなりませんが、任意整理をすることで将来利息をカットすることが可能です。

個人再生は、裁判所に申立てを行い、借金を概ね5分の1程度にカットし、原則3年で返済していく手続きです。

自己破産も、裁判所に申立てを行う法的整理です。自己破産の手続きは、持っている財産を処分(換金)して、債権者(お金を貸してくれていた金融機関など)に配当するので、残りの借金の返済はすべて免除してください、というものです(税金や養育費など一部支払義務が免除されないものもあります)。

不動産や車、一定の金額以上の預貯金などは処分されてしまいますが、借金の返済が免除されるというのは大きなメリットになります。

③訴状や支払督促が届いたら無視をしない

債権者が裁判や支払督促を申し立ててきた場合、無視をしてはいけません。裁判や支払督促に対応せず放置してしまうと、債権者の主張が通り、債務名義を取られて動産執行されてしまう可能性が高まります。

まとめ

借金の滞納で動産執行をされてしまう場合、そのほとんどは裁判や支払督促の対応をせずに債務名義を取られてしまうケースです。借金の返済が厳しくなってきたら、なるべく早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。

債務整理を行うことなどにより、動産執行などの強制執行を回避できるでしょう。

また、もしすでに裁判になっている場合には、放置せずにすぐに弁護士に相談しましょう。個別の事情については弁護士に相談するとよいでしょう。

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